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MacBook Air のバッテリー消耗量と寿命

MacBook Air のバッテリーは内蔵されているため、交換は Apple Store に依頼する必要があります。
費用として 13 インチモデルで ¥12,800- かかるようです。

この費用を MacBook Air の維持コストに含めるべきかどうか気になるところなので、MacBook Air Late 2010 のバッテリーがどれくらい消耗しているか調べてみました。

1. バッテリー情報

バッテリー情報を見ると、使用期間 1年7ヶ月ほどで

充放電回数    : 266回
完全充電時の容量 : 6,429 mAh

となっています。

「充放電回数」とは空のバッテリーをフル充電すると +1 となります。
  残50% ─[充電]→ 100% → 残70% ─[充電]→ 100% → 残 80% ─[充電]→ 100%
で初めて 1増えるということです。
充放電回数が 266回ということは、それなりにバッテリー駆動していると思います。

(*) 詳しくは Apple の「リチウムイオンバッテリー」を参照してください。

1年7ヶ月使用した Late 2010 のバッテリー情報

20120629_01

Late 2010 使用開始時点のバッテリ容量は確認していなかったのですが、バッテリー容量が同じ Mid 2012 のそれは 6,500 mAh だったので Late 2010 も同値だったのではないかと推測できます。

使用開始時点の Mid 2012 のバッテリー情報

20120629_02

2. バッテリー消耗量と寿命の考察

完全充電時の容量から
 『1年7ヶ月で Late 2010 のバッテリーは 1.1% 劣化した』
と言えると思います。

ここで問題となるのが「完全充電時の容量」は変動するということです。
実際、残り 10% を切るまでバッテリー駆動を続けると、完全充電時の容量が 6,000 mAh まで減ることがありました。
# いつもではありません。

その後、残り40% ~ 60% からの充電を数回繰り返すと 6,400 mAh まで復活します。

これらを考慮すると
 『1年7ヶ月で Late 2010 のバッテリーは 1.1% ~ 7.7% 劣化した』
となります。

また、Apple が保証する MacBook Air の最大充放電回数は 1,000回とのことです。

以上より、赤び~の使い方であれば、充放電回数が 1,000回に達するには 6年4ヶ月かかり、バッテリーは 4.4% ~ 30.8% 劣化することになります。
バッテリー交換が必要となる前に新モデルへの買い換え時期となりそうですね。

[ END ]

MBA Mid 2012 (USB3.0) 環境における LCH-MN2TU3S の転送速度

WWDC 2012 (Apple 開発者会議) で発表された MacBook ProMacBook Air の 2012年モデル (Mid 2012) に USB 3.0 が搭載されました。

Macbook Air Mid 2012 を購入しましたので、LaCie LCH-MN2TU3S を使用して USB 3.0 環境での I/O 性能を測定しました。

(*) LCH-MN2TU3S の詳細については「LCH-MN2TU3S での Time Machine その1 (Mac OS X 10.7)」を参照してください。

1. ハードウェアスペック

USB 3.0 環境には MacBook Air Mid 2012 を、USB 2.0 環境には MacBook Air Late 2010 を使用しました。
それぞれのハードウェアスペックです。

Mid 2012 Late 2010
CPU Intel Core i5 1.8 GHz
(Ivy Bridge)
Intel Core 2 Duo 1.86 GHz
Memory DDR 3 1600 MHz
8 GB
DDR 3 1067 MHz
4 GB
Graphics Intel HD Graphics 4000
(Ivy Bridge)
NVIDIA GeForce 320M
Storage APPLE SSD SM256E
(Samsung 製 256 GB)
APPLE SSD TS128C
(東芝製 128 GB)
外部 I/F Thunderbolt
USB 3.0 x 2
mini DisplayPort
USB 2.0 x 2

2. Xbench

ランダムアクセスは微増程度ですが、シーケンシャルアクセスが大幅に早くなっています。
これまでボトルネックとなっていた USB 2.0 の帯域 (最大 480Mbps) が USB 3.0 (最大 5Gbps) で解消されたことが分かります。

(*) Xbench については「Xbench のインストール (Mac OS X 10.7)」を参照してください。

20120628_01

左が USB 3.0 接続、右が USB 2.0 接続

20120628_02 20120628_03

ベンチマーク詳細

USB 2.0
(Late 2010)
USB 3.0
(Mid 2012)
【参考】内蔵 SSD
(Mid 2012)
Disk Sequential Write [4K] 146.97 MB/sec 38.94 MB/sec 209.60 MB/sec
Write [256K] 124.44 MB/sec 32.84 MB/sec 152.65 MB/sec
Read [4K] 18.78 MB/sec 10.02 MB/sec 19.97 MB/sec
Read [256K] 131.50 MB/sec 38.62 MB/sec 166.31 MB/sec
Random Write [4K] 1.04 MB/sec 1.08 MB/sec 33.60 MB/sec
Write [256K] 74.61 MB/sec 33.75 MB/sec 162.89 MB/sec
Read [4K] 0.71 MB/sec 0.69 MB/sec 10.12 MB/sec
Read [256K] 31.30 MB/sec 20.34 MB/sec 93.27 MB/sec

3. 仮想マシンイメージファイルの転送

Parallels Desktop 7 for Mac で使用している仮想マシンイメージファイルの転送速度を比較しました。

転送元が Macbook Air、転送先が LCH-MN2TU3S です。
使用したイメージファイルのサイズは約 22GB です。

転送時間 転送速度
USB 3.0 2分30秒 1,200Mbps
USB 2.0 9分13秒 325Mbps

Xbench の Sequential Write の差がそのまま転送時間に現れています。

4. Time Machine へのバックアップ時間

Time Machine のバックアップ先に LCH-MN2TU3S を指定し、初回バックアップにかかる時間を比較しました。

データサイズ バックアップ時間 転送速度
USB 3.0 約85GB 約42分 276Mbps
USB 2.0 約87GB 約90分 132Mbps

仮想マシンイメージファイルほど顕著には差が出ませんでしたが、USB 3.0 の方が USB 2.0 の半分の時間でバックアップが終わっています。

[ END ]

MacBook Air Mid 2012 と Late 2010 の比較 〜 ベンチマーク編 〜

MacBook Air Mid 2012 と Late 2010 の比較」の続きです。

2. ベンチマーク編

2.1. ハードウェアスペック

MacBook Air Mid 2012 と Late 2010 のハードウェアスペックです。

Mid 2012 Late 2010
CPU Intel Core i5 1.8 GHz
(Ivy Bridge)
Intel Core 2 Duo 1.86 GHz
Memory DDR 3 1600 MHz
8 GB
DDR 3 1067 MHz
4 GB
Graphics Intel HD Graphics 4000
(Ivy Bridge)
NVIDIA GeForce 320M
Storage APPLE SSD SM256E
(Samsung 製 256 GB)
APPLE SSD TS128C
(東芝製 128 GB)
外部 I/F Thunderbolt
USB 3.0 x 2
mini DisplayPort
USB 2.0 x 2

2.2. Xbench 1.3

Mid 2012 は Late 2010 に比較して 1.8倍 ~ 2.8倍のスコアが出ています。

購入前は Ivy Bridge 内蔵の Intel HD Graphics 4000 が NVIDIA GeForce 320M に比べて性能が低下しているのではと懸念していましたが、全くの杞憂でした。

SSD の性能もほぼ倍になったのはうれしい誤算です。

(*) Xbench については「Xbench のインストール (Mac OS X 10.7)」を参照してください。

20120627_01

左が Mid 2012、右が Late 2010

20120627_02 20120627_03

ベンチマーク詳細

Mid 2012 Late 2010
CPU GCD Loop 15.63 Mops/sec 11.30 Mops/sec
Floating Point Basic 5.06 Gflop/sec 2.48 Gflop/sec
vecLib FFT 5.07 Gflop/sec 2.89 Gflop/sec
Floating Point Library 75.73 Mops/sec 33.77 Mops/sec
Memory System Allocate 7.77 Malloc/sec 3.35 Malloc/sec
Fill 18,639.48 MB/sec 7,880.72 MB/sec
Copy 8,638.05 MB/sec 4,171.36 MB/sec
Stream Copy 11,437.39 MB/sec 3,163.27 MB/sec
Scale 11,535.69 MB/sec 3,136.29 MB/sec
Add 12,288.75 MB/sec 3,680.96 MB/sec
Triad 12,072.11 MB/sec 3,668.35 MB/sec
Quartz Graphics Line 21.42 Klines/sec 11.59 Klines/sec
Rectangle 127.39 Krects/sec 59.19 Krects/sec
Circle 25.68 Kcircles/sec 12.26 Kcircles/sec
Bezier 7.15 Kbeziers/sec 4.22 Kbeziers/sec
Text 21.90 Kchars/sec 11.37 Kchars/sec
OpenGL Graphics Spinning Squares 304.03 frames/sec 131.12 frames/sec
User Interface Elements 549.22 refresh/sec 255.22 refresh/sec
Disk Sequential Write [4K] 416.39 MB/sec 209.60 MB/sec
Write [256K] 269.29 MB/sec 152.65 MB/sec
Read [4K] 32.54 MB/sec 19.97 MB/sec
Read [256K] 297.63 MB/sec 166.31 MB/sec
Random Write [4K] 93.92 MB/sec 33.60 MB/sec
Write [256K] 237.72 MB/sec 162.89 MB/sec
Read [4K] 14.76 MB/sec 10.12 MB/sec
Read [256K] 176.22 MB/sec 93.27 MB/sec

2.3. Temperature Monitor 4.95

Temperature Monitor は Mac の温度を表示するアプリです。

(*) 今回使用したバージョンでは Ivy Bridge に対応していないため、CPU コアの温度等、一部温度が計測できていません。
(*) 6/25 にリリースされた ver. 4.96 では Ivy Bridge に対応したようです。

2.3.1. 温度計測環境

外部ディスプレイ (23インチ、1920x1080) 2台を「Apple Mini DisplayPort - DVI アダプタ」と「I-O DATA USB-RGB/D2」で接続しました。
それぞれのディスプレイに Firefox のウィンドウを最大表示し、ピグライフピグアイランドにログインしました。

Ameba が提供するこの二つのゲームは Flash Player で動作するのですが非常に重く、Late 2010 では CPU が 100%、ファンが MAX になってしまいます。

常用するアプリで一番負荷が高くなるこの環境で温度測定をしてみました。

(*) USB-RGB/D2 の詳細については「USB-RGB/D2 を使用したマルチモニタ環境 (Mac OS X 10.7)」を参照してください。

2.3.2. 温度上昇時

Late 2010 はログイン後すぐにファン全開 (6,500 rpm) となりました。
Mid 2012 は CPU パワーに余裕があるためかしばらくは 2,000 rpm のままでした。
その後徐々に回転数が上がり、最終的には 6,500 rpm となりました。

温度変化も Late 2010 が右肩上がりで開始5分後には 92℃ となったのに対し、Mid 2012 は最初に 99℃ まで上昇した後 86℃ まで下がって安定しています。

左が Mid 2012、右が Late 2010

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2.3.3. 温度下降時

ピグライフとピグアイランドにログインしていた Firefox ウィンドウを閉じ、二つの外部ディスプレイも外した時の温度変化です。

どちらも急激に温度が低下し、4分ほどでファンが最低の 2,000 rpm、温度が 50℃ まで下がって安定しました。

左が Mid 2012、右が Late 2010

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2.4. Windows エクスペリエンス インデックス

利用しているネット証券のアプリが IE でなければ動かないため、Parallels Desktop 7 for Mac 上で Windows 7 Home Edition 32bit を使っています。

仮想環境でのパフォーマンスの参考にと、Windows エクスペリエンス インデックスを実行してみました。

結果としては、微増または同等といったところでしょうか。

# Boot Camp 上で Windows 7 を動作させると結果は変わるかもしれませんが、導入予定はありません。。。

仮想マシンへのリソース割り当て

CPU : 1
メモリ : 1024 MB
ビデオメモリ : 384 MB

左が Mid 2012、右が Late 2010

20120627_08 20120627_09

Mid 2012 Late 2010
プロセッサ 4.6 4.1
メモリ (RAM) 4.5 4.5
グラフィックス 5.5 5.1
ゲーム用グラフィックス 4.7 4.6
プライマリ ハードディスク 7.5 7.5

2.5. USB 3.0 による外部 HDD 接続

MBA Mid 2012 (USB3.0) 環境における LCH-MN2TU3S の転送速度」を参照してください。

[ END ]