Apple Wireless Keyboard を CentOS 6.3(Linux)で使用する

CentOS が入っているデスクトップ PC では Happy Hacking Keyboard Lite 2 (以下、HHK) の日本語版を使っています。
もう 10年以上使っていて、黄ばみや手垢で見た目は残念なことになっていますが、そのコンパクトさと ESC キー / Control キーの配置から手放せずにいます。

20130211_01

ところが、、、
子供が生まれてから問題になったのが打鍵音です。
カチャカチャという音で子供が起きると奥様からクレームが上がり、子供が寝ているときは使用禁止となってしまいました。

そして始まったのが打鍵音が静かなキーボード探しです。
使わないときはしまえるように、コンパクトでワイヤレスであることを条件にしました。
キー配列は ESC キーはやむを得ないとして HHK に近いこと。
コンパクトなキーボードは特に、カーソルキーが他のキー配列を破壊しているものが多いように思えます。

そんな条件で探しまわっていると、なせが Apple Wireless Keyboard に行き着いてしまいました。。。

1. Bluetooth アダプタの設定

1.1. Bluetooth USBアダプタ GH-BHDA42

デスクトップ PC には Bluetooth が内蔵されていないため、Bluetooth アダプタも同時に購入しました。

選んだのはグリーンハウスGH-BHDA42、選定理由は Bluetooth 4.0 に対応したアダプタの中で一番安かったからです。

1.2. BlueZ のインストール

CentOS に限らず、Linux で Bluetooth アダプタを使用する (認識させる) 場合、BlueZ パッケージを使うのが現在では一般的です。

BlueZ がインストールされているか確認します。

# rpm -qa bluez
bluez-4.66-1.el6.x86_64

赤び~の環境では bluez-libs パッケージしかインストールされていませんでした。

# rpm -qa bluez
# yum list installed | grep bluez
bluez-libs.x86_64                      4.66-1.el6                       @anaconda-CentOS-201106060106.x86_64/6.0

bluez パッケージは yum からインストール可能です。

# yum install bluez

~ 略 ~

Transaction Summary
================================================================================
Install       7 Package(s)                                                     

Total download size: 1.1 M
Installed size: 3.2 M    

~ 略 ~

Installed:
  bluez.x86_64 0:4.66-1.el6

Dependency Installed:
  ...

Complete!

1.3. BlueZ の起動

BlueZ は "bluetooth" というサービス名で動いています。

残念ながら service コマンドからステータスを確認できないようなので、万が一動いていない場合は起動してください。

ステータス確認不可 (status オプションなし)

# service --status-all | grep bluetooth
使い方: /etc/init.d/bluetooth {start|stop}

サービス起動

# service bluetooth start
Bluetooth 装置を有効化中:

ついでに自動起動の設定も確認しておきます。

# chkconfig --list bluetooth
bluetooth       0:off   1:off   2:off   3:on    4:on    5:on    6:off

1.4. Bluetooth アダプタの認識

BlueZ が起動したら Bluetooth アダプタ (GH-BHDA42) を開いている USB ポートに差し込みます。

正しく認識したかどうかは "hciconfig" コマンドで確認可能です。

GH-BHDA42 未装着

# hciconfig -a

GH-BHDA42 装着後

# hciconfig -a
hci0:   Type: BR/EDR  Bus: USB
        BD Address: [BD アドレス]  ACL MTU: 310:10  SCO MTU: 64:8
        UP RUNNING PSCAN
        RX bytes:1030 acl:0 sco:0 events:38 errors:0
        TX bytes:1844 acl:0 sco:0 commands:38 errors:0
        Features: 0xff 0xff 0x8f 0xfe 0xdb 0xff 0x5b 0x87
        Packet type: DM1 DM3 DM5 DH1 DH3 DH5 HV1 HV2 HV3
        Link policy: RSWITCH HOLD SNIFF PARK
        Link mode: SLAVE ACCEPT
        Name: '[ローカル名]'
        Class: 0x4a0104
        Service Classes: Networking, Capturing, Telephony
        Device Class: Computer, Desktop workstation
        HCI Version: 4.0 (0x6)  Revision: 0x1d86
        LMP Version: 4.0 (0x6)  Subversion: 0x1d86
        Manufacturer: Cambridge Silicon Radio (10)

「ローカル名」を変更したい場合は "name" オプションで指定します。

ローカル名の変更例

# hciconfig hci0 name [変更後のローカル名]

2. Apple Wireless Keyboard とのペアリング

2.1. bluetooth-wizard の起動

Bluetooth 機器とのペアリングは "bluetooth-wizard" を使用すると容易です。
"bluetooth-wizard" は GNOME Bluetooth パッケージに含まれています。

# rpm -qa gnome-bluetooth
gnome-bluetooth-2.28.6-8.el6.x86_64

(*) kdebluetooth というツールもありますが使ったことはありません。。。

bluetooth-wizard を起動します。

# bluetooth-wizard &

(*) root で起動していますが、一般ユーザでも問題なさそうです (未確認)

20130211_02

2.2. デバイス検索

Apple Wireless Keyboard の電源を入れてから、「はじめに」画面で「進む」ボタンを選択すると「デバイス選択」画面に遷移します。
デバイス一覧に検出された「Apple Wireless Keyboard」を選択し、「進む」ボタンを選択します。

20130211_03

2.3. デバイスの設定 (PIN コード入力)

「デバイスの設定」画面には PIN コード (6桁の数字) が表示されています。

20130211_04

Apple Wireless Keyboard で PIN コードを打ち込み、最後に Enter キーを押すとペアリングは完了です。

20130211_05

2.4. bluetooth-applet

"bluetooth-applet" を起動しておくと、Bluetooth アイコンをクリックすることで Apple Wireless Keyboard が接続していることを確認できます。
ここから "bluetooth-wizard" を起動することも可能です。

20130211_06

3. Apple Wireless Keyboard の使用感

3.1. CentOS (Linux) 上でのキーマップ

一度ペアリングしてしまえば、再起動後等も問題なく Apple Wireless Keyboard を使用可能です。

20130211_07

初期状態では

Control Control
Option Alt
Command 無効?
英数 無効?
かな 半角/全角
Delete BS (BackSpace)
Caps Lock 単独では無効 (Shift と同時押しで有効)

にマッピングされていました。

Eject キーも使えた (光学ドライブを開閉できた) ことには驚きました。

2013/2/12 追記
内容が正確ではなかったので、別途以下にまとめました。

@see 「Apple Wireless Keyboard のキーコード (CentOS 6.3)

3.2. 注意事項

BlueZ のサービスが起動する前は Apple Wireless Keyboard を使用できません。

これは、GRUB 上や boot 中は Bluetooth キーボードを利用できないということなので注意が必要です。

[ END ]


コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

*