カテゴリー別アーカイブ: Eclipse

Eclipse JUnitプラグインの使い方 (JUnit 4) 編

JUnitプラグインは、プログラムの単体テスト (ユニットテスト) を自動化するためのplug-inです。
Eclipse IDE for Java EE Developers には標準で入っているため、インストールをすることなく使用可能です。

JUnitプラグインは「JUnit 3」と「JUnit 4」に対応しています。
これまで JUnit 4 を使用したことがなかったため、今回は、簡単に JUnit 4 による JUnitプラグインの使いかたをまとめてみました。

(*) JUnit 4 についてはこちらを参照させていただきました。

ちなみに JUnit 3 とのおもな違いは、テストケースをアノテーションで指定するようになったことのようです。(他にも色々あるようですが。。。)

1. テスト対象のクラス

単体テストを行うためには、当然テスト対象となるクラスが必要となります。
今回は以下のクラスを用意しました。

SampleUtility.java

package test;

public class SampleUtility {

    public static final int MORNING = 1;
    public static final int DAYTIME = 2;
    public static final int NIGHT   = 3;


    public String getJapaneseHello(int time) {

        String hello = null;

        switch (time) {
        case MORNING:
            hello = "おはよう";
            break;
        case DAYTIME:
            hello = "こんにちわ";
            break;
        case NIGHT:
            hello = "こんばんわ";
            break;
        default:
            throw new IllegalArgumentException("time: " + time);
        }

        return hello;
    }
}

(*1) JavaDoc は省略しています。
(*2) エラーとするため、「こんにち」「こんばん」はあえて間違えてます。念のため。

2. 単体テスト用クラス (テストケース) の作成

SampleUtility.java を選択した状態で右クリックメニューから「新規」-「JUnit テスト・ケース」を選択すると、SampleUtility.java 用のテストケース作成用画面が表示されます。

20100520_01

今回は次のように指定しました。
  ・「新規 JUnit 4 テストケース」項目にチェック
  ・「パッケージ」項目を「junit.test」に変更
  ・「メソッドスタブ」項目を4項目全てチェック

「次へ」ボタンを選択すると、テスト対象メソッドを選択する画面に遷移します。

20100520_02

スーパークラスの Java.lang.Object は単体テスト不要なため、SampleUtility のみを選択します。
「完了」ボタンで SampleUtility.java 専用のテストケースの雛型 SampleUtilityTest.java が作成されます。

初回のみビルドパス追加確認画面が出ますので、JUnit 4 ライブラリを追加してください。

20100520_03

SampleUtilityTest.java に自動作成されたメソッドは以下の5つです。
  ・public static void setUpBeforeClass() throws Exception;
  ・public static void tearDownAfterClass() throws Exception;
  ・public void setUp() throws Exception;
  ・public void tearDown() throws Exception;
  ・public void testGetJapaneseHello();

testGetJapaneseHello() メソッドが SampleUtility#getJapaneseHello(int) 用のテストケースで、テスト対象のメソッド数分作成されます。
また、他の4メソッドは、「メソッドスタブ」にチェックしたため作成されました。

この雛型から次のテストケースを作成しました。

SampleUtilityTest.java

package junit.test;

import static org.junit.Assert.*;

import org.junit.After;
import org.junit.AfterClass;
import org.junit.Before;
import org.junit.BeforeClass;
import org.junit.Test;

import test.SampleUtility;

public class SampleUtilityTest {

    @BeforeClass
    public static void setUpBeforeClass() throws Exception {
        System.out.println("setUpBeforeClass()");
    }

    @AfterClass
    public static void tearDownAfterClass() throws Exception {
        System.out.println("tearDownAfterClass()");
    }

    @Before
    public void setUp() throws Exception {
        System.out.println("setUp()");
    }

    @After
    public void tearDown() throws Exception {
        System.out.println("tearDown()");
    }

    @Test
    public void testGetJapaneseHelloMorning() {
        System.out.println("testGetJapaneseHelloMorning()");
        SampleUtility util = new SampleUtility();
        assertEquals("おはよう", util.getJapaneseHello(SampleUtility.MORNING));
    }

    @Test
    public void testGetJapaneseHelloDayTime() {
        System.out.println("testGetJapaneseHelloDayTime()");
        SampleUtility util = new SampleUtility();
        assertEquals("こんにちは", util.getJapaneseHello(SampleUtility.DAYTIME));
    }

    @Test
    public void testGetJapaneseHelloNigth() {
        System.out.println("testGetJapaneseHelloNigth()");
        SampleUtility util = new SampleUtility();
        assertEquals("こんばんは", util.getJapaneseHello(SampleUtility.NIGHT));
    }
}

(*1) JavaDoc は省略しています。
(*2) テストケースでは「こんにち」「こんばん」としています。
(*3) testGetJapaneseHello() は朝・昼・晩の3つに分けました。

3. テストケースの実行

SampleUtilityTest.java を選択した状態で右クリックメニューから「実行」-「JUnit テスト」を選択してください。単体テストが始まります。

初回の結果は、

20100520_04

と、あたりまえですが、3ケースのうち2ケースがエラーとなっています。

4. 修正と再テスト

SampleUtility#getJapaneseHello(int) について
  ・「こんにちわ」→「こんにちは」
  ・「こんばんわ」→「こんばんは」
と修正します。

そして再テスト。

20100520_05

今回は全てのテストケースが成功しました。

5. メソッドの実行順

SampleUtilityTest.java の全てのメソッドには System.out.println("...") を埋め込みました。
これらの実行順をログで確認してみます。

setUpBeforeClass()
setUp()
testGetJapaneseHelloMorning()
tearDown()
setUp()
testGetJapaneseHelloDayTime()
tearDown()
setUp()
testGetJapaneseHelloNigth()
tearDown()
tearDownAfterClass()

1. @BeforeClass アノテーションを定義したメソッドを実行
2. テストケース実行
 2.1. @Before アノテーションを定義したメソッドを実行
 2.2. @Test アノテーションを定義したメソッドを実行 (実際のテストケース)
 2.3. @After アノテーションを定義したメソッドを実行
 (*) 2.1.~2.3.を @Test アノテーションがなくなるまで繰り返し実行
3. @AfterClass アノテーションを定義したメソッドを実行

の順で実行されるようです。

[ END ]

Eclipse CheckStyleの設定 編

CheckStyle を有効にしてコーディングを進めていくと、気になる点がいくつか出てきます。
まずは下の画面をご確認ください。

HelloWrold.java

20100518_01

package-info.java

20100518_02

シンプルなソースであるにもかかわらず、合計5箇所に2種類のCheckStyle警告が出ています。

20100518_03

1つ目は 『sayHelloメソッドを final宣言 or abstract化 or 空メソッドとすること』で、2つめは 『JavaDoc の "。" を ". (ピリオド)" に変更すること』で解消可能なのですが、あまり必要性のないコーディング規約ではないでしょうか。
このあたりがデフォルトのCheckStyle定義の融通が聞かない部分のように思えます。

今回は、デフォルトのCheckStyle定義の中で、個人的にそこまで厳密にルール化する必要があるとは思えない設定を変更していきます。

1. オリジナル定義を作成

デフォルトの2つのCheckStyle定義「Sun Checks」「Sun Checks (Eclipse)」は変更することができないため、別途オリジナルのCheckStyle定義を作成します。

「ウィンドウ」-「設定」メニューから設定画面を表示します。
「CheckStyle」メニューの「グローバル・チェック構成」項目から、「Sun Checks」を選択して「コピー」ボタンを選択します。

20100518_04

チェック構成プロパティ画面が表示されますので、適当な名前 (ここでは「Sun Checks (Original)」としています) と説明を入力して「OK」ボタンを選択してください。

20100518_05

新規に作成した「Sun Checks (Original)」を選択して「構成」ボタンを選択すると、CheckStyle構成画面が表示されます。
この画面からチェック内容の変更を行います。

20100518_06

2. チェック内容の変更

No 警告メッセージ 項目 設定
1 メソッド 'xxx' は拡張するように設計されていません - abstractかfinalか空であるひつようがあります。 case:1 クラス設計 - 拡張のための設計 OFF
2 最初の一文はピリオドで終わらなければなりません。 case:2 JavaDocコメント - スタイルJavaDoc - checkFirstSentence OFF
3 パラメーター xxx は final でなければなりません。 case:3 その他 - Final パラメータ OFF
4 'xxx' がフィールドを隠しています。 case:4 コーディング問題 - 隠しフィールド OFF
5 'xxx' はマジックナンバーです。 case:5 コーディング問題 - マジック・ナンバー OFF

case:1 メソッド 'xxx' は拡張するように設計されていません - abstractかfinalか空であるひつようがあります

前述、HelloWorld.java の sayHello メソッドが該当します。

case:2 最初の一文はピリオドで終わらなければなりません

前述、HelloWorld.java の JavaDoc が該当します。(行の最後が「。」で終わっている。)

case:3 パラメーター xxx は final でなければなりません

メソッドのパラメタがfianl宣言を行っていない場合、警告メッセージが表示されます。

case:4 'xxx' がフィールドを隠しています

フィールド変数とローカル変数 (メソッドのパラメタ変数も含む) が同一の場合、警告メッセージが表示されます。

case:5 'xxx' はマジックナンバーです

数値リテラルを使用している場合、警告メッセージが表示されます。
ただし、-1, 0, 1, 2 は警告対象から除外されます。

3. プロジェクトの使用定義の変更

「プロジェクト」-「プロパティ」メニューから、CheckStyle定義に「Sun Checks (Original)」を指定します。

20100518_07

設定画面から「デフォルトとして設定」を行っておくと、以降作成するプロジェクトでこの変更を行う必要はありません。

[ END ]

Eclipse プロパティエディタプラグイン (CentOS 5.5 64bit) 編

2013/5/8 追記
新しいバージョンについては以下を参照してください。
@see 「Eclipse プロパティエディタ プラグイン (CentOS 6.3 64bit)

Eclipse にプラグインを導入するには2種類の方法があります。
  1. 「新規ソフトウェアのインストール」メニューからのインストール
  2. プラグインを個別にダウンロードし、plugins ディレクトリにコピー

最近は前者でインストール可能なプラグインが多いですが、日本語化プラグインである pleiades の用に後者のプラグインも存在します。

今回は、Eclipse 3.5 にプロパティエディタ をインストールします。
このプラグインは native2ascii コマンドを使用することなく propertiesファイルの編集が可能となるため非常に便利です。

4/25時点では centos_x86_64 (64bit環境) でインストールできませんでした。
centos_i386 (32bit環境) ではインストール・使用可能でしたので、64bit環境に対応していないと割り切り、LimyEclipse プラグインで代替可能していましたが、本日なんとなくためしたところ何故か 64bit環境でもインストール・使用可能となっていました。
kernel含め、CentOS 5.5 にアップデートことが影響しているのかもしれません。
そのため、現在は LimyEclipse は未使用です。

1. updateサイトの登録

「ウィンドウ」-「設定」メニューの「使用可能なソフトウェアサイト」から、プロパティエディタのupdateサイトを登録します。
名前は「プロパティエディタ」、ロケーションは「http://propedit.sourceforge.jp/eclipse/updates/」とします。

20100516_01

「接続のテスト」をおこない、設定に問題ないことを確認します。

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2. インストール

「ヘルプ」-「新規ソフトウェアのインストール」メニューからプラグインのインストール画面を表示します。画面上部の「作業対象」ドロップダウンリストからから「プロパティ・エディター」を選択します。

20100516_03

プロパティ・エディターをチェックし、「次へ」を選択します。

プラグインの関連性チェック後、インストール詳細画面を表示します。

20100516_04

内容を確認し、「次へ」を選択します。

最後にライセンスに同意し、「完了」を選択を選択するとプラグインのインストールが開始されます。

20100516_05

エラーなくインストールが完了した場合、Eclipseの再起動が求められます。
ですが、ここでは「いいえ」を選択します。

pleiades プラグインの制約上、新規プラグインのインストールまたは既存プラグインのバージョンアップを行った場合は -clean オプションをつけて Eclipseを再起動する必要があるためです。

Eclipse を一度終了させます。その後、改めて -clean オプションで Eclipse を起動することでプラグインのインストールは完了します。

3. 動作確認

Eclipse の再起動後、適当なプロジェクトで propertiesファイルを作成すると、PropertiesEditor で編propertiesファイルの編集が可能となります。
プロパティエディタプラグインをインストールしていない場合、propertiesファイルには日本語を入力できません (正確には、入力すると保存できません) が、画面のように日本語が入力可能となります。

20100516_06

通常のテキスト・エディターで上記 properites ファイルを開くと、native2ascii でエンコードされていることが確認できます。

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[ END ]