先日、Domain-0 (Xen の ホスト) を CentOS 5.6 から CentOS 6.0 にバージョンアップし、仮想化環境も KVM に移行したのはお伝え済みですが、マルチモニタ設定関連で悩んだのでその備忘録です。
悩んだのは以下の2点です。
- Graphics Driver のコンパイルエラー
- オンボード Graphics Chip と 増設したビデオカードの同時使用
(*) 前者は前回構築時の作業手順をメモっていれば回避できました。。。
1. AMD (旧ATI) Graphics Driver のインストール
M3A785GMH/128M に搭載されているオンボード Graphics Chip は AMD 785G の Radeon HD 4200 です。
後述する増設ビデオカードも Radeon HD 6450 と同じ AMD (旧ATI) Radeon シリーズなので、AMD から Graphics Driver (Display Driver) をダウンロード及びインストールします。
1.1. Graphics Driver Radeon HD シリーズのダウンロード
AMD の Graphics Driver ダウンロードサイトから HD 4200 と HD 6450 の Graphics Driver (Display Driver) をダウンロードします。
ダウンロード時に指定した項目は次の通りです。
Step 1: 「Desktop Graphics」
Step 2: 「Radeon HD Series」
Step 3: 「Radeon HD 6xxx Series PCIe」
Step 4: 「Linux x86_64」
Step 3 で 「Radeon HD 4xxx Series PCIe」を選択してもダウンロードできるファイルは同一でしたので、ここでは「Radeon HD 6xxx Series PCIe」を選択しています。
Step 5 の「Display Results」アイコンを選択すると、ダウンロード画面に遷移します。
インストールしたタイミング (9/3) では Rev. 11.8 でしたが、9/28 に最新の Rev. 11.9 がリリースされたようです。
(*) 不自由を感じていないため、現時点でバージョンアップはしていません。。。
「Download」リンクを選択すると Graphics Driver (Display Driver) のダウンロードが始まります。
ファイル名は ati-driver-installer-11-8-x86.x86_64.run で 75,754,239byte でした。
1.2. 必要パッケージの確認
Graphics Driver (Display Driver) をコンパイルするためには、少なくとも下記のパッケージが必要となります。
- kernel-headers
- kernel-devel
- gcc
- libdrm-devel
rpm -qa または yum list installed でパッケージのインストール有無を確認してください。
以下は yum list installed での確認例です。
abrt-addon-kerneloops.x86_64
dracut-kernel.noarch 004-33.2.el6_0 @updates
kernel.x86_64 2.6.32-71.el6 @anaconda-CentOS-201106060106.x86_64/6.0
kernel.x86_64 2.6.32-71.29.1.el6
kernel-firmware.noarch 2.6.32-71.29.1.el6
# yum list installed | grep gcc
libgcc.x86_64 4.4.4-13.el6 @anaconda-CentOS-201106060106.x86_64/6.0
# yum list installed | grep drm
libdrm.x86_64 2.4.20-2.el6 @anaconda-CentOS-201106060106.x86_64/6.0
1.3. 必要パッケージのインストール
不足しているパーケージを yum コマンドでインストールします。
~ 略 ~
Installed:
gcc.x86_64 0:4.4.4-13.el6
kernel-devel.x86_64 0:2.6.32-71.29.1.el6
kernel-headers.x86_64 0:2.6.32-71.29.1.el6
libdrm-devel.x86_64 0:2.4.20-2.el6
Dependency Installed:
cloog-ppl.x86_64 0:0.15.7-1.2.el6 cpp.x86_64 0:4.4.4-13.el6
glibc-devel.x86_64 0:2.12-1.7.el6_0.5 glibc-headers.x86_64 0:2.12-1.7.el6_0.5
mpfr.x86_64 0:2.4.1-6.el6 ppl.x86_64 0:0.10.2-11.el6
Complete!
1.4. インストーラの起動とインストール
ダウンロードしたファイルに実行権を付与し、インストーラを起動します。
ati-driver-installer-11-8-x86.x86_64.run
# chmod a+x ati-driver-installer-11-8-x86.x86_64.run
# ./ati-driver-installer-11-8-x86.x86_64.run
Options には「Install Driver 8.8.81 on X.Org 6.9 or later 64-bit」を選択し、「Continue」ボタンを選択します。
使用許諾は一読し、問題なければ「Agree」ボタンを選択します。
インストールモードには「Automatic」を選択し、「Continue」ボタンを選択します。
しばらくするとインストール完了画面に遷移します。
インストールログの出力場所が表示されています。(ここでは「/usr/share/ati」配下)
「Exit」ボタンを選択するとインストーラは終了します。
1.5. インストールログの確認
このインストーラ、困ったことに Driver のコンパイルに失敗してもメッセージを出してくれません。
インストールが正常に完了したかどうかは、別途インストールログを確認する必要があります。
(*) このログのチェックを怠った (忘れていた) ため、約1日悩みました。。。
インストールログは /usr/share/ati 配下の fglrx-install.log です。
KernelVersionList.txt amdcccle drv.list km.list postun_drv.sh preun_km.sh
LICENSE.TXT cp.list fglrx-install.log lib64 postun_km.sh
amd-uninstall.sh doc.list fglrx-uninstall.sh postun_cp.sh preun_doc.sh
(*) アンインストーラ (fglrx-uninstall.sh) もここにあります。
インストールログ (fglrx-install.log) の最後が次のようになっていれば、Driver のインストールは成功していると思います。
duplicating results into driver repository...
done.
You must change your working directory to /lib/modules/fglrx
and then call ./make_install.sh in order to install the built module.
- recreating module dependency list
- trying a sample load of the kernel modules
done.
[Reboot] Kernel Module : dracut
「CentOS 6.0 でのマルチモニタ設定 その2 (CentOS 6.0 64bit)」に続きます。