「Eclipse Subversiveプラグイン (CentOS 5.5 64bit) 編」に引き続き、Subversive の簡単な使いかたをまとめてみたいと思います。
1. 事前準備 sampleリポジトリの作成
svn グループに属するユーザで、sampleリポジトリを作成します。
詳細は「Subversionの使い方」を参照してください。
$ mkdir sample
$ svnadmin create /var/svn/repos/sample
$ chgrp svn sample
trunk、branches、tags ディレクトリを import します。
$ mkdir ~/sample/trunk
$ mkdir ~/sample/branches
$ mkdir ~/sample/tags
$ cd ~/sample
$ svn import svn+ssh://localhost/var/svn/repos/sample/ -m "sample project"
2. リポジトリ設定の登録とチェックアウト
Eclipse の「SVN リポジトリー・エクスプローラー」パースペクティブを開き、「新規」-「リポジトリー・ロケーション」から「新規リポジトリー・ロケーション」画面を開きます。
URL | : | svn+ssh://localhost/var/svn/repos/hello |
ラベル | : | sample project |
ユーザー | : | SVNサーバのログインユーザID |
パスワード | : | SVNサーバのログインパスワード |
必要事項を入力し、「完了」ボタンを選択します。
接続設定完了後、「sample project」の「trunk」を選択し、右クリックメニューから「チェックアウト」を選択することで、Eclipse 上に sample プロジェクトが作成されます。(「svn checkout」コマンドに相当)
3. ファイルの追加とコミット
前項で作成したプロジェクト上で必要なプロジェクト設定 (「プロジェクト」-「プロパティー」-「Javaのビルドパス」等) を行った後、リポジトリに追加するソースを作成していきます。
今回の例では、過去のサンプル群を追加しました。
リポジトリに追加するディレクトリ/ファイルを選択し、右クリックメニューから「チーム」-「バージョン管理に追加」を選択すると、「SVN バージョン管理に追加」画面が表示されます。
今回の例では「src」ディレクトリを選択しました。
内容確認後、「OK」ボタンを選択することで該当ファイル群がバージョン管理対象となります。(「svn add」コマンドに相当)
対象ファイルのアイコン右下が「?」から「時計マーク(?)」に変わっています。
続いてリポジトリ管理対象となったファイル群のコミットを行います。
同様に右クリックメニューから「チーム」-「コミット」を選択すると「コミット」画面が表示されます。
コメントを入力後、「OK」ボタン選択でコミットが行われます。(「svn commit」コマンドに相当)
対象ファイルのアイコン右下が「DBマーク(?)」に変わり、リビジョン番号 (右側の数字) が「1」→「2」となっていることでコミット済みであることがわかります。
4. ファイルの変更と差分確認
コミットしたファイルの修正を行い、差分を確認します。
今回は、TestEntity.java に対してフィールド変数の追加とコンストラクタの変更を行いました。
TestEntity.java 変更箇所
* Key値。
*/
private int key;
* コンストラクタ。
* @param value データ
*/
public TestEntity(String value) {
this.key = value.hashCode();
this.value = value;
}
変更後にファイルの保存を行うと、変更したファイルの左側に「>」が表示されます。
変更したファイルを選択し、右クリックメニューから「比較」-「リポジトリーから最新」を選択すると「差分比較」画面が表示されます。(「svn diff」コマンドに相当)
GUIベースで確認可能なため、コマンドベースに比較して変更箇所がわかりやすいです。
5. チーム同期化 パースペクティブ
リポジトリとプロジェクトで差異のあるファイルをリストアップする場合、「チーム同期化」パースペクティブを使用すると便利です。
プロジェクトを選択し、右クリックメニューから「チーム」-「リポジトリーと同期化」を選択してください。「チーム同期化」パースペクティブが表示されます。
先ほど変更した TestEntity.java に加えて、まだ「SVN バージョン管理に追加」(svn add) を行っていないファイル群もリストアップされます。
この画面からも、差分の確認や個別ファイルごとのコミットに加えてマージ作業も行うことが可能です。
今回は全ファイルをコミットしたいと思います。
プロジェクトを選択し、右クリックメニューから「コミット」を選択します。
「コミット」画面のコンテンツ項目の意味は次の通りです。
・「変更」 : 修正を行ったがコミットしていないファイル
・「新規」 : バージョン管理に追加していないファイル
・「追加済み」: バージョン管理に追加したがコミットしていないファイル
前回と同様、コメントを入力して「OK」ボタン選択で全ファイルのコミットが行われます。
6. コミット内容の確認
「SVN リポジトリー・エクスプローラー」パースペクティブから、現在のリポジトリの状況が確認可能です。
一連の作業で trunk の下にプロジェクト内の全ファイルが登録されたことが確認できます。