カテゴリー別アーカイブ: Mac OS X

MacBook Air Mid 2012 と Late 2010 の比較 〜 ベンチマーク編 〜

MacBook Air Mid 2012 と Late 2010 の比較」の続きです。

2. ベンチマーク編

2.1. ハードウェアスペック

MacBook Air Mid 2012 と Late 2010 のハードウェアスペックです。

Mid 2012 Late 2010
CPU Intel Core i5 1.8 GHz
(Ivy Bridge)
Intel Core 2 Duo 1.86 GHz
Memory DDR 3 1600 MHz
8 GB
DDR 3 1067 MHz
4 GB
Graphics Intel HD Graphics 4000
(Ivy Bridge)
NVIDIA GeForce 320M
Storage APPLE SSD SM256E
(Samsung 製 256 GB)
APPLE SSD TS128C
(東芝製 128 GB)
外部 I/F Thunderbolt
USB 3.0 x 2
mini DisplayPort
USB 2.0 x 2

2.2. Xbench 1.3

Mid 2012 は Late 2010 に比較して 1.8倍 ~ 2.8倍のスコアが出ています。

購入前は Ivy Bridge 内蔵の Intel HD Graphics 4000 が NVIDIA GeForce 320M に比べて性能が低下しているのではと懸念していましたが、全くの杞憂でした。

SSD の性能もほぼ倍になったのはうれしい誤算です。

(*) Xbench については「Xbench のインストール (Mac OS X 10.7)」を参照してください。

20120627_01

左が Mid 2012、右が Late 2010

20120627_02 20120627_03

ベンチマーク詳細

Mid 2012 Late 2010
CPU GCD Loop 15.63 Mops/sec 11.30 Mops/sec
Floating Point Basic 5.06 Gflop/sec 2.48 Gflop/sec
vecLib FFT 5.07 Gflop/sec 2.89 Gflop/sec
Floating Point Library 75.73 Mops/sec 33.77 Mops/sec
Memory System Allocate 7.77 Malloc/sec 3.35 Malloc/sec
Fill 18,639.48 MB/sec 7,880.72 MB/sec
Copy 8,638.05 MB/sec 4,171.36 MB/sec
Stream Copy 11,437.39 MB/sec 3,163.27 MB/sec
Scale 11,535.69 MB/sec 3,136.29 MB/sec
Add 12,288.75 MB/sec 3,680.96 MB/sec
Triad 12,072.11 MB/sec 3,668.35 MB/sec
Quartz Graphics Line 21.42 Klines/sec 11.59 Klines/sec
Rectangle 127.39 Krects/sec 59.19 Krects/sec
Circle 25.68 Kcircles/sec 12.26 Kcircles/sec
Bezier 7.15 Kbeziers/sec 4.22 Kbeziers/sec
Text 21.90 Kchars/sec 11.37 Kchars/sec
OpenGL Graphics Spinning Squares 304.03 frames/sec 131.12 frames/sec
User Interface Elements 549.22 refresh/sec 255.22 refresh/sec
Disk Sequential Write [4K] 416.39 MB/sec 209.60 MB/sec
Write [256K] 269.29 MB/sec 152.65 MB/sec
Read [4K] 32.54 MB/sec 19.97 MB/sec
Read [256K] 297.63 MB/sec 166.31 MB/sec
Random Write [4K] 93.92 MB/sec 33.60 MB/sec
Write [256K] 237.72 MB/sec 162.89 MB/sec
Read [4K] 14.76 MB/sec 10.12 MB/sec
Read [256K] 176.22 MB/sec 93.27 MB/sec

2.3. Temperature Monitor 4.95

Temperature Monitor は Mac の温度を表示するアプリです。

(*) 今回使用したバージョンでは Ivy Bridge に対応していないため、CPU コアの温度等、一部温度が計測できていません。
(*) 6/25 にリリースされた ver. 4.96 では Ivy Bridge に対応したようです。

2.3.1. 温度計測環境

外部ディスプレイ (23インチ、1920x1080) 2台を「Apple Mini DisplayPort - DVI アダプタ」と「I-O DATA USB-RGB/D2」で接続しました。
それぞれのディスプレイに Firefox のウィンドウを最大表示し、ピグライフピグアイランドにログインしました。

Ameba が提供するこの二つのゲームは Flash Player で動作するのですが非常に重く、Late 2010 では CPU が 100%、ファンが MAX になってしまいます。

常用するアプリで一番負荷が高くなるこの環境で温度測定をしてみました。

(*) USB-RGB/D2 の詳細については「USB-RGB/D2 を使用したマルチモニタ環境 (Mac OS X 10.7)」を参照してください。

2.3.2. 温度上昇時

Late 2010 はログイン後すぐにファン全開 (6,500 rpm) となりました。
Mid 2012 は CPU パワーに余裕があるためかしばらくは 2,000 rpm のままでした。
その後徐々に回転数が上がり、最終的には 6,500 rpm となりました。

温度変化も Late 2010 が右肩上がりで開始5分後には 92℃ となったのに対し、Mid 2012 は最初に 99℃ まで上昇した後 86℃ まで下がって安定しています。

左が Mid 2012、右が Late 2010

20120627_04 20120627_05

2.3.3. 温度下降時

ピグライフとピグアイランドにログインしていた Firefox ウィンドウを閉じ、二つの外部ディスプレイも外した時の温度変化です。

どちらも急激に温度が低下し、4分ほどでファンが最低の 2,000 rpm、温度が 50℃ まで下がって安定しました。

左が Mid 2012、右が Late 2010

20120627_06 20120627_07

2.4. Windows エクスペリエンス インデックス

利用しているネット証券のアプリが IE でなければ動かないため、Parallels Desktop 7 for Mac 上で Windows 7 Home Edition 32bit を使っています。

仮想環境でのパフォーマンスの参考にと、Windows エクスペリエンス インデックスを実行してみました。

結果としては、微増または同等といったところでしょうか。

# Boot Camp 上で Windows 7 を動作させると結果は変わるかもしれませんが、導入予定はありません。。。

仮想マシンへのリソース割り当て

CPU : 1
メモリ : 1024 MB
ビデオメモリ : 384 MB

左が Mid 2012、右が Late 2010

20120627_08 20120627_09

Mid 2012 Late 2010
プロセッサ 4.6 4.1
メモリ (RAM) 4.5 4.5
グラフィックス 5.5 5.1
ゲーム用グラフィックス 4.7 4.6
プライマリ ハードディスク 7.5 7.5

2.5. USB 3.0 による外部 HDD 接続

MBA Mid 2012 (USB3.0) 環境における LCH-MN2TU3S の転送速度」を参照してください。

[ END ]

MacBook Air Mid 2012 と Late 2010 の比較

これまで使ってきた MacBook Air Late 2010 と今回購入した Mid 2012 を比較して、気になったところをまとめてみました。

1. ハードウェア編

1.1. MagSafe2

AC アダプタのコネクタである MagSafe が MagSafe2 へ変更されました。

20120626_11

20120626_12
(*) 左が新しい MagSafe2、右が従来の MagSafe

MagSafe と MagSafe2 は形状に互換がないため、Late 2010 の AC アダプタを使用する場合は「MageSafe-MagSafe2 コンバータ」をはさむ必要があります。

個人的には Late 2010 の MagSafe の方がすっきりしていたので、この変更は残念です。

左が MagSafe2 (Mid 2012)、右が MagSafe (Late 2010)

20120626_13 20120626_14

20120626_15 20120626_16

1.2. キーボード

キーボードにバックライトがつきました。

バックライトの光量変更用のキーが追加されたため、イジェクトキーが廃止になり、ファンクションキーの配置が変更になっています。

左が Mid 2012、右が Late 2010

20120626_17 20120626_18

1.3. 外部 I/F

USB 2.0 ポートが USB 3.0ポートに、mini Display ポートThunderbolt ポートに変更されています。

Late 2010 で使っていた「Apple Mini DisplayPort - DVI アダプタ」は Thunderbolt ポートにつなぐことで、「Apple USB Ethernet アダプタ」は USB 3.0 ポートにつなぐことで問題なく使用できました。

1.4. 冷却ファン

Mid 2012、Late 2010 ともにアイドル時の回転数は 2,000 rpm、最大で 6,500 rpm でした。

アイドル時は Late 2010 は耳を澄ませるとかすかにファンの音が聞こえるのに対して、Mid 2012 はほぼ無音でした。
最大時の騒音はどちらも変わらないように思えました。
(*) 外部の騒音が少ない真夜中に比較してみました。

ではファンの音は Mid 2012 と Late 2010 で変わらないかというと、Late 2010 はちょっとでも負荷のある作業をするとすぐにファンの回転数が上がるのに対して、Mid 2012 はよほど負荷の高い作業を行わない限りアイドルのままです。

結果として Mid 2012 の方が驚くほど静かになったように感じます。

1.5. 内蔵スピーカー

意外だったのですが、Mid 2012 で内蔵スピーカーに変更があったのか Late 2010 に比べて音質が劣化していました。

赤び~はスピーカーやイヤホンは聞こえればよい人で、正直音質の差などほとんど分かりません。
しかし、それでも Late 2010 と Mid 2012 の内蔵スピーカーで音楽を聞き比べるとはっきりと違いが分かりました。
Mid 2012 の方が音が軽いというかチープというか、そんな感じです。
# この辺りは非常に疎いので、実際の音とは異なる的外れな表現となっているかもしれません。。。

某巨大掲示板を覗いてみたところ、
 『これまでの Late 2010 / Mid 2011 の音質が良すぎた。
  Mid 2012 の音質は筐体の薄さを考えるとそれなりである。』(超要約)
ということらしいです。

1.6. CPU / Memory / Graphics

CPUCore 2 Duo の 2C/2T から Ivy Bridge の 2C/4T に、Memory は 1,067 MHz から 1,600 MHz にパワーアップしています。
GraphicsNVIDIA GeForce 320M から Ivy Bridge 内蔵の Intel HD Graphics 4000 に変更となっています。

性能がどの程度上がったかについては「MacBook Air Mid 2012 と Late 2010 の比較 ~ベンチマーク編~」を参照してください。

左が Mid 2012、右が Late 2010

20120626_19 20120626_20

1.7. Storage

「システム情報」から「ハードウェア」-「シリアルATA」-「機種」を確認すると、Mid 2012 が「SM256E」で Samsung 製、Late 2010が「TS128C」で東芝製でした。

また「リンク速度」が 3Gbps (SATA 2.0) から 6Gbps (SATA 3.0) に上がっていることが分かります。

(*) Apple の調達状況によって変動するようです。
(*) 64 GB / 128 GB モデルは東芝製らしいです。

左が Mid 2012、右が Late 2010

20120626_21 20120626_22

1.8. Display

以下のコマンドの実行結果から、Mid 2012 が LG 製、Late 2010 が Samsung 製でした。(*)

実際の見た目は Mid 2012 の方が若干黄色っぽいように感じます。

(*) Apple の調達状況によって変動するようです。

確認用コマンド

$ ioreg -lw0 | grep IODisplayEDID | sed "/[^<]*</s///" | xxd -p -r | strings -6

Mid 2012

LP133WP1-TJA3
Color LCD

Late 2010

LTH133BT01A01
Color LCD

1.9. USB

Late 2010 にあった USB 1.1 (USB バス) が廃止となり、代わりに USB 3.0 (USB 3.0 高速バス) が追加されています。
その影響で Bluetooth ホストコントローラの接続先が USB 2.0 (USB 高速バス) に変わりました。

SD カードリーダの接続先は USB 2.0 のままです。
Apple のサイトには明記されていませんが、SDXC カードに対応しているようです。

左が Mid 2012、右が Late 2010

20120626_23 20120626_24

1.10. Wi-Fi

Wi-Fi は IEEE 802.11n のままでした。

# IEEE 802.11ac 対応は次モデル移行でしょうか。

左が Mid 2012、右が Late 2010

20120626_25 20120626_26

1.11. バッテリー

バッテリー容量は Late 2010 と Mid 2012 で変わっていませんでした。
充電量は購入直後で 6,500mAh です。

20120626_27

(*) バッテリーの消耗量と寿命についてはこちら

実際にバッテリー駆動時間を計測してみたところ、
  テキスト中心の場合、使用4時間弱で残容量56%
  テキストとネットで半々の場合、使用3.5時間で残容量50%
といったところでした。
後者の使い方でカタログスペックの7時間をぎりぎり達成できそうです。
# あくまでも赤び~主観による参考値です。

MacBook Air Mid 2012 と Late 2010 の比較 ~ベンチマーク編~」に続きます。

[ END ]

環境移行後の iTunes アップデートエラー (Mac OS X 10.7)

MacBook Air (Mid 2012) の初期設定と環境移行 を行った後、ソフトウェアアップデートを行ったところ iTunes のアップデートに失敗しました。

20120626_01

20120626_02

エラーメッセージ

アップデート"iTunes"をインストールできません。
このアップデートを検証できませんでした。
ダウンロード中に破損した可能性があります。
次回"ソフトウェアアップデート"を実行したときに、このアップデートをもう一度ダウンロードして検証します。

「ダウンロードしてきたアップロードが壊れているので、次回再ダウンロードし直す」と読み取れますが、何度やっても再ダウンロードは行われずにエラーが解消しません。

環境移行に失敗したのかと思い、新旧それぞれのバージョンを確認してみました。
移行元 (Late 2010) 環境の iTunes は 10.6.3 と最新になっているにも関わらず、環境移行した Mid 2012 の iTunes は 10.6.2 となっています。

Late 2010 の iTunes のバージョン

20120626_03

Mid 2012 の iTunes のバージョン

20120626_04

この辺りで不整合が起こっているのではないかとあたりをつけて調べてみたところ、こんな情報が見つかりました。
原因は書かれていませんが、別途インストーラをダウンロードして手動でアップデートすると解決するとのことです。

1. ダウンロード

iTunes のサイト から iTunes 10.6.3 for Mac OS X のインストーラをダウンロードします。

左の「今すぐダウンロード」リンクを選択し、iTunes10.6.3.dmg (178.5 MB) を入手します。

2. インストール

インストールする際は既存の iTunes をアンインストールする必要はありません。

2.1. インストーラの起動

iTunes10.6.3.dmg ファイルをマウントし、その中の install iTunes.pkg アイコンを 実行するとインストーラが起動します。

20120626_05

20120626_06

2.2. 大切な情報

「はじめに」画面で「続ける」ボタンを選択すると、「大切な情報」画面に遷移します。
修正内容が表示されていますので、内容を確認して後 「続ける」ボタンを選択してください。

20120626_07

2.3. インストールの種類

「インストールの種類」画面で「インストール」ボタンを選択すると iTunes のインストールが始まります。

20120626_08

20120626_09

3. 動作確認

iTunes を起動して「iTunes について」を表示するとバージョンが 10.6.3 に上がっていることが確認できます。

20120626_03

また、ソフトウェアアップデートを実行しても iTunes 10.6.3 がインストール対象に上がってこないことが確認できます。

[ END ]